[高校数学]集合の演算(基本法則)

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プロローグ

モナ
せっかく集合を学んだから、今日は集合同士の計算をもっと詳しく見ていくニャ
チョロ
チュウ?(計算って、前みたいに和を求めたり積を求めたりでチュか?)
モナ
そうニャ。集合にも普通の数の足し算や掛け算と同じように計算することができて、さらに引き算(差)や割り算(商)もすることができるニャ。
チョロ
チュウ・・・(ちょっと難しそうでチュ・・・)
モナ
そんなことないニャ。普通の足し算や掛け算・引き算・割り算の計算がわかれば誰でもわかるニャ!

基本法則

足し算や掛け算を計算するときに、計算する順番や方法を変えても答えが変わらないような法則が3つあります。

この法則は普段用いる実数や虚数などの複素数の足し算や掛け算だけでなく、先ほどの集合でも使えるのでご紹介します。

交換法則

交換法則とは加算(足し算)や乗算(掛け算)の計算式に含まれる項を入れ替えても答えは同じになる法則の事です。

\(a+b=b+a\)
\(a \times b = b \times a\)

のように表します。

\(a+b=b+a\)の検証

例をあげてみると、加算の場合、\(2+3=3+2\)

さらに具体的に言うと、加算の場合はAさんがリンゴを2個、B君がリンゴを3個持っていて、B君がAさんにリンゴを全部あげた場合、Aさんの手持ちは\(2+3\)で\(5\)個。

逆にAさんがB君にリンゴを全部あげた場合、B君の手持ちは\(3+2\)で\(5\)個となって、どちらも同じ数になることがわかりますね。

\(a\times b = b \times a\)の検証

乗算の場合は\(4\times 5=5\times 4\)といった具合になります。

例を挙げれば、それぞれ4本ずつのバナナを持っている猿が5匹いると考えると\(4\)本\(\times 5\)匹で合計\(20\)本、5匹の猿がそれぞれ4本ずつバナナを持っていると考えると、\(5\)匹\(\times 4\)本で合計\(20\)本となって結果が同じことがわかります。

これがそのまま集合の和・積にも使うことができて

和の場合:\(A \cup B = B \cup A\)
積の場合:\(A \cap B = B \cap A\)

となります。

結合法則

結合法則は同じ演算(足し算なら足し算同士、掛け算なら掛け算同士)が並んでいる場合、どちらを優先して先に計算しても結果が同じになる法則を言います。

\(a+(b+c)=(a+b)+c\)
\(a\times (b \times c)=(a \times b)\times c\)

のように表します。

\(a=3、b=4、c=5\)としてみると、
加算は
\(3+(4+5)=3+9=12\)

\((3+4)+5=7+9=12\)
乗算は
\(3\times (4\times 5)=3\times 20=60\)
\((3\times 4)\times 5=12\times 5=60\)

となって実際に同じ値になっていることがわかりますね。

これもそのまま集合の和・積にも当てはめることができ

和の場合:\(A \cup (B \cup C)=(A \cup B) \cup C\)
積の場合:\(A \cap (B \cap C)=(A \cap B) \cap C\)

となります。

これだけではわかり辛いので、\(A=\{1,3,5,7,9\}、B=\{1,2,3,4,5\}、C=\{3,6,9\}\)の要素を持つ集合で考えてみましょう。

\(A \cup (B \cup C)=(A \cup B) \cup C\)の検証

左辺の値

和の場合の左辺については\((B \cup C)\)を先に計算するので、その和集合である\(\{1,2,3,4,5,6,9\}\)を求めてからから\(A\)の要素である\(\{1,3,5,7,9\}\)との和集合なので\(\{1,2,3,4,5,6,7,9\}\)となります。

右辺の値

右辺については\((A \cup B)\)を先に計算するので、その和集合である\(\{1,2,3,4,5,7,9\}\)を求めてから、\(C\)の要素である\(\{3,6,9\}\)との和集合を求めて、結果は\(\{1,2,3,4,5,6,7,9\}\)となります。

これより結果は同じになることがわかりますね。

\(A \cap (B \cap C)=(A \cap B) \cap C\)の検証

左辺の値

次に積集合を見てみましょう。積集合の左辺は\((B \cap C)\)を先に計算するため、その結果\(\{3\}\)が得られます。次に\(A\)の要素である\(\{1,3,5,7,9\}\)と、先ほどの結果の\(\{3\}\)の積集合を求めると最終的に得られる結果も\(\{3\}\)となります。

右辺の値

右辺の場合は\((A \cap B)\)を先に計算します。その結果\(\{1,3,5\}\)が得られますね。その結果の\(\{1,3,5\}\)と、\(C\)の要素である\(\{3,6,9\}\)の積集合は\(\{3\}\)となります。

左辺も右辺も一致することがわかります。

分配法則

分配法則は加算と乗算が混じっている場合について成り立ち、

\(a \times (b + c) = a \times b + a \times c\)
\((a + b) \times c = a \times c + b \times c\)

が成り立つ法則のことを言います。

\((a + b) \times c = a \times c + b \times c\)の検証

この場合は隣接する長方形の面積を考えるとわかりやすいです。

高さがそれぞれ4で、幅が3と6の隣接している長方形の合計の面積を求めてみましょう。

左辺の値

この長方形の合計の面積を求める方法は二つあり、一つめが隣接している長方形の幅を先に足してしまい、大きな長方形ひとつとして考える方法です。

面積を求める式は\((3 + 6) \times 4\)となり、答えは\(9 \times 4 = 36\)となるので\(36\)が答えですね。

この計算方法は分配法則の二つ目に書いた式\((a + b) \times c = a \times c + b \times c\)の左辺の\(a、b、c\)にそれぞれ\(3、6、4\)を当てはめていることがわかりますね。

右辺の値

次に面積を求めるもう一つの方法として、それぞれの面積を最初に求めてから答えを足し合わせる方法があります。

面積を求める式は\(3 \times 4 + 6 \times 4\)となり、答えは\(12 + 24 = 36\)より\(36\)が答えですね。

この計算方法は先ほど同様、分配法則\((a + b) \times c = a \times c + b \times c\)の、今度は右辺側にそれぞれの値を当てはめていることになります。

これによって左辺と右辺、ともに\(36\)になることがわかりますね。

次に集合での場合は、

\(A \cap (B \cup C) = (A \cap B) \cup (A \cap C)\)
\(A \cup (B \cap C) = (A \cup B) \cap (A \cup C)\)

といった法則が成り立ちます。

これだけ見ると長くて眩暈がしそうなので、わかりやすくスッキリ、ベン図を使ってみてみましょう。

\(A \cap (B \cup C) = (A \cap B) \cup (A \cap C)\)の検証

左辺の値

まず一つ目の式の左辺、\(A \cap (B \cup C)\)の、\((B \cup C)\)の部分を見てみましょう。

\(\cup\)なので両方がカバーする範囲を見てやればよく、下図の色を塗りつぶした範囲が該当します。

次に\(\cap\)なので、\(A\)との共通範囲のみをとってやります。

この黄色、紫、黒で塗りつぶされた範囲が左辺の範囲をあらわしています。

右辺の値

次に右辺を見てみます。

まず\((A \cap B)\)を見てやると、\(A\)と\(B\)が被っている範囲を見つけます。

次に\((B \cap C)\)も同様に共通範囲を見つけます。

最後にこの二つの範囲を\(\cup\)によりカバーしているので、以下の図の範囲が答えになります。

これより、左辺も右辺も同じ範囲を示していることがわかりますね。

\(A \cup (B \cap C) = (A \cup B) \cap (A \cup C)\)の検証

左辺の値

二つ目の式、\(A \cup (B \cap C) = (A \cup B) \cap (A \cup C)\)も見てみましょう。

左辺の\((B \cap C)\)を先に見るので、その範囲は下図のようになります。

それと\(A\)のカバーする範囲は下図のようになりますね。

右辺の値

右辺では、\((A \cup B)\)は下図のように、

\((B \cup C)\)は下図のようになりますね。

最後にこの二つの\(\cap\)なので共通範囲を取り出して、となります。

これより右辺の範囲と左辺の範囲が一致しているので、法則が成り立つことがわかりますね。

エピローグ

チョロ
チュウチュウ(こうやって図を描いてくれるとわかりやすいチュウ)。
モナ
数学は図形やグラフを自分で書いてみるとわかりやすくなるニャ。
モナ
次回は引き算や割り算を見ていくニャ!
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投稿者: TS

ゲームと数学のことを主に書いてます! アドバイスやご指摘があれば是非お願いします!!

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